堀田篤宏 不動産投資ブログ

2001年より不動産投資やヘッジファンド、1998年より株式投資を継続。9年ぶりにブログを再開 現在は豊島区・板橋区などを中心に約50世帯を所有・管理。2年前は85世帯、売却直前には約100世帯まで所有したが、リスクオフを段階的に実施してきた。

2020年09月

コロナ禍の現状、健康被害自体は大した話ではないのだが経済への影響が結構ある。

だからオフィス物件や店舗物件を保有していた場合、今後の空室率上昇や賃料下落という可能性が高まるのだろう。

住居物件でも当たり前だが安泰ではなく高額な価格帯物件の空室率が上昇してきているし、学生の賃貸需要も減少傾向だ。

じゃあどんなモノならば安定しているかというと、一番は店舗物件でもスーパー等へ貸している場合だろうか。
例えば私の家近所では「業務スーパー」や「セブンイレブン」がかなり好調だ。

近所の業務スーパーは上場以前、そこまで賑わっている感じではなかったのだが(当然それなりにお客さんはいたのだが)最近は行列待ちになるほどで、警備員さんが大忙しで車の誘導を行っている。

近所のコンビニの場合も駐車場が広大な店舗が好調で、夜中に行ってもお客さんが多かったりする。

こんな物件を土地として貸している場合、10年単位で貸せるし賃料も高額で固定化できる。
多摩地域の小規模スーパーチェーンに土地を貸している人から賃料を以前聞いたことがあるが、300坪の土地で月額280万円だった。
これで10年単位、場合によっては30年とかの契約になるから安定している。

次が屋根付きガレージだろうか。
これの場合は屋根とシャッターが付いているので倉庫としても使えるし、そもそも絶対数が少ないから満車稼働が容易だ。
そして手間が要らないから、簡単に運営できる。

ただ、上記の投資をするには広大な土地で道路付けが良い、という2点を満たす土地を所有していないと出来ない。
こんな土地は相続でないとなかなか所有できないのが実態だ。

本当のお金持ちはこんな感じで、コロナ禍だろうが不景気だろうが所有する土地物件から膨大なキャッシュが毎月入ってくる。

私は親が貧乏だったし、何もなかったのでアパート経営から頑張っている。
まあ、コツコツとやっていくしかないだろう。

仏教だろうが武道だろうが、到達点と言う領域があるらしい。
弓術の場合、弓矢と的と自身が一体になる境地に達した人の事を名人と呼ぶそうだ。到達点ともいうべき境地なのだろう。

仏教の思想の場合だと「明鏡止水」の心境に至ればある種の到達点に達したと言えるだろうし、中国の覇道(力で政治を進める思想)での到達点は「腹黒くてもそれは無色透明に見える。」「面の皮が厚くてもそれは形として見えない。」と読んだ事がある。

不動産投資の到達点はどうなんだろうか、と考えてみたが大川護郎さんの事例もある訳で、規模が大きいから成功という訳ではないだろう。

私の感覚では「不動産投資をしている事を忘れられ、心の平安を保てる状態。」かなと思うが、これは人それぞれ考え方が違うからあくまで私の主観によるものだ。

ヘルマン・ヘッセの「庭仕事の愉しみ」という書物の一節が私は好きで、折に触れて読み返す。
「人生にはいろいろ苦しいことも悲しいこともあるにせよ、それでもときおり、希望の実現とか、充足によってもたらされる幸福が訪れるものである。
その幸福が決して長く続かなくとも、それは多分よいことなのかもしれない。
目下この幸福は、定住して、家郷をもつという気分、草花や、樹木や、土や、泉に親しむこと、一区画の土地に対して責任をもつこと、50本の樹木に、いくつかの花壇の草花やイチジクや桃に対して責任をもつことは、実にすばらしい味がする。」

幸福を追い求めて人は財産を増やしたいと思うのだろうが、本当の幸福とはこのヘッセの文章にあるような境地にあるのかもしれない。

適度な財産はその境地に遊ぶことを許してくれる訳で、その点からも財産作りは若い時分から頑張らなくては勿体ないのだが、財産作りありきになってしまうと一生それに振り回されてしまう。

相場師として名高い近藤信男は「K坊」筋として数々の仕手戦に勝利しているが、彼は死の間際に「金を作れば全ての問題がうまくいくと思って必死に莫大な財産を作ってきたが、金持ちになってハッと気が付くと死に飲み込まれる寸前になってしまった。どれだけ財産があっても死の前では無意味だ。ああ、虚しいなあ・・・」と語っている。

勝負が好きな人は何百億円でも頑張って作れば良いのだが、それで一生摩耗するのは勿体ない。
そんな意味でもリバランスを適宜行い、好況期には不況に備えポジションを減らせば結果として利食いも行える訳だし失敗の確率も下がる。

私自身は破綻リスクを負うような勝負を今後の人生ですることを避けるし、手堅く進めていこうと思っている。
私にとって、それがストレスなく心の平安を保てる方法だからだ。

姫路のトランプという異名がある大川護郎さんの苦境が、その後もたまに報じられている。

実際の負債総額は500億円を超えているようで、5000室の所有物件から考えると単純計算1戸1000万円で購入していた、もしくは残債がある感じだろうか。

姫路に関して私も10年前に現地市場調査をした感想から、1戸1000万円は高いかなと思う。
彼の所有物件が全て100㎡超とかのファミリータイプなら割高ではないが、所有物件にはワンルームや2DKクラスもあるという事から考えるとバリュー投資を進めていた感じでは無さそうだ。

このままいくと銀行による貸し剥がしにより、所有物件の強制決済が始まる事になるだろう。
銀行も預金者から預かった大切なお金を貸し付けている訳だから簡単に諦める訳にはいかないし、破綻の兆候があるのならば迅速に行動せざるを得ない。

10年以上前に、某メガ大家さんとお話しした事がある。
その人は借りられるだけ借りたい、高金利でも良いし限界まで借りたい、100億位借りたいと言っていて、実際に当時かなり借りていた。

その人に私は「あまり借りると30年とか35年間、借金との縁が切れなくなるし不測の事態が起きた時に破綻するリスクが出てくる。
そんなに借りて大丈夫なものなんでしょうか?」と聞いてみた。

その人は高額な某塾でレクチャーを受けたようで、10億円単位の借入をしても問題はない、借金も財産という考えが正しいと借入を全く気にしていなかった。
「借入金が莫大になれば、銀行は下手に私を潰せなくなりますよ。助けなかったら莫大な不良債権を銀行自身が背負いかねないんですから。
巨額な負債が私を守ってくれるんです。」
と言っていた。

私は「一時期世界最大の金持ちと言われた西武の堤義明総帥ですら、株名義問題から銀行に追い出されたんだけどなあ。西武がバブル期に借入金自体を相当圧縮していたら、銀行主導で創業家が追い出される事にはならなかったのでは。」と思ったが、口には出さなかった。

大川護郎さんだろうが堤義明総帥だろうが、資産は凄くても巨額な借入金が足かせになった部分が大きい。

銀行借り入れは適度に使えば事業を助けてくれる。
レバレッジを使わない場合、せっせと積み立て投資をしてもさほど資産が増える訳ではない。
最精鋭のニューヨークダウは約20年で3倍、ナスダックも2倍超になった程度だ。

結局は上場したてのMicrosoft株を購入してそのまま保有、40万円が4億になったみたいな投資が出来ない限り、レバレッジ無しで大きな資産を作るのは大変な作業になる。

だからレバレッジは大切で利用は必須なのだが「過ぎたるは及ばざるが如し」で適度な利用が一番良いし、景気後退が視野に入る時間帯にはレバレッジ比率を低下させる方が安全だ。

しかしそもそも、どれだけ莫大な財産を拵えても死後の世界にそれを持っていく事は出来ない。
人間は年齢を重ねる毎に段々と死の世界が近くなる事は避けられないし、その点を考慮しても「恒産なくして恒心なし」の言葉通り適度な財産を作る必要はあるのだが、70代まで負債を背負い続けるというのは心の平安を保てるものなのだろうか、一生カネの事を考えカネの心配をするのは大変だなあと私は思う。

開成学生会館などを運営する株式会社開成が破産手続き開始決定になったと、帝国データバンクが報じている。

物件所有者から借り上げて、それを学生向けに転貸するというビジネスモデルで運営してきたが、自社保有の物件も多少増やしてその借入金が足かせになったという事だ。

他にも「金を役員が持ち逃げした。」とか「コロナ前から経営が悪化していた。」とか色々書いている人がいるが、真偽はよく分からない。

ただ、破綻の直接の原因はコロナ禍で大学が休止してリモートのみの授業になる点から、わざわざ大学生たちが上京して入寮する意味がなくなり稼働率が急低下した事にあるのだろう。

この場合、大変なのは入寮していた学生や食堂に勤務していた従業員達だろうが、一番経済的にダメージがあるのは物件を所有している大家さんなのではないだろうか。

大家さんの手元に物件が返還されても、コロナ禍という状況下においてはなかなか転用が難しい。
同業である毎日コムネット等上場企業ならば手元流動性が厚く、経営体力があるから退寮者が増加しても時節を待つ事は容易だ。

しかし、個人経営のような体力が無い所有者の場合、手元流動性が薄いと結構シンドイ気持ちになるのかなあと思われる。

開成の物件を見てみたが、大食堂や大浴場がありそれを使う前提で居室には冷蔵庫程度しかない物件も散見された。
この手の建物だと、コロナという情勢下なのに3密になりそうな簡易宿泊所や社員寮等にしか転換が難しい部分があり、一般的な物件への改装を考えても資金が必要だ。

個人経営の厳しさに対して、毎日コムネットのような大手は新築やフルリノベ物件を多数管理しており、入寮者が減少傾向だとしてもその競争に勝ち抜ける可能性が高くなってくる。

私自身このような事例を見ると、薄い手元流動性や過剰な借入金から生じる問題点は結構大きいように考える。

好況時にはポジションを減らし、不況の悲観論が大きい時にはポジションを取る。
このような循環論にも対応した経営力が求められる時代なのかもしれない。

私はフルローン投資というものが好きではなく、今までしたことがない。

好況時にその気になれば10億でも20億でも借りられたとは思う。
それ位「借りてくれ」という融資攻勢は凄まじかった。

それでも私はあまり借入金を増やさずコツコツと一棟を買い、返済が進んだらまた一棟を買う感じでじっくりと進めてきた。

やらなかった一番の理由は、不可抗力な事態になった場合に家族の経済が破綻する事に成りかねない、そこまでのリスクを取りたくないと考えていたからだ。

不可抗力の一番は戦争や原発爆発といった事象だろうか。
首都圏の場合は浜岡原発が該当しそうだ。
これになると保険が効かないので、損失をモロに被る事になる。
まあこのリスクは相当小さいが、ゼロではないだろう。

一番ありそうなのは、殺人事件が所有物件で起きるような事象でそれが猟奇的な場合、賃貸物件としての運営が困難になり得る事だ。

座間の物件が有名でこの大家さんに深く同情するが、ここまで突き抜けるとモノ好きな人が住んでくれるのかもしれない。
しかし川口で配管工が2階に侵入してやらかした事件では結局物件を解体する事になり更地になってしまったし、似たような事件後に破綻した大家さんの話を聞いた事がある。

これより更に大きいリスクは、築古物件を買ってしまった場合に修繕費が想定より大幅に超過して、運営自体が危ぶまれるケースだ。

私が買った物件でも当初の図面上と違う施工のRC物件があり、結局は梁と柱の位置から給湯器を室内からベランダに移す配管工事自体が困難という判定になったモノがあった。
配管関係も図面と違うので、コンクリートに埋め込まれた配管から漏水となった場合、かなり大変だ。

こんな物件をフルローンで買ってしまった場合、経営体力がないと結構シンドイ思いをするのではないだろうか。

それにも増して私が一番やらなかった理由は、そこまでリスクをとってもメリットを感じられないという部分になる。

同じ1万円でも、例えば中高生時の1万円ならばとても価値があった。
私の場合で言うと、祖父母からお年玉で1万円貰った時などは心から嬉しかったし、「何に使おうか?」と計画を練るのもまた楽しかった。

「吉野家の牛丼ならば20回以上食べられるし、珍来(千葉のラーメン屋チェーン)の手打ちも美味しいから捨てがたい。ジャンプやマガジンも当面は毎週買えるなあ!」
みたいな感じだ。

しかし中年になってくると、さほど物欲が無くなってくる。
阿川佐和子さんが「残るは食欲」と言っていたが、それも中高生時に比べればさほど食べられない。

だから色々マインドを変えれば100億の借金があっても問題は無いのだろうが、私自身はそこまでリスクをとって大金持ちになれたとしても、欲しいモノが無くなってきている現状から意味がないと考えた。

フルローンで80億位借りて70代で無借金になれれば大資産家という事になるだろうが、70代で大資産家でも全然嬉しくないと私は考えている。

その時分には物欲が更に減衰しているだろうし、なにより使い道がない。
私の祖母が言っていたが、「歳をとってからハイヒールを貰ったって意味が無いよ。」という意味を改めて感じている。

適正なレバレッジは使う方が良いのは当たり前だが、身の丈を超えたレバレッジは大変だ。
LTCMみたいな事もある訳で、私は今後も毎月毎年少しでも前進できるよう、身の丈に合わせて頑張っていこうと思っている。

私が白木屋を運営しているモンテローザグループのお店に始めて入ったのは、18歳で大学1年生に成りたての時である。

当時は白木屋で飲むというのが何だか斬新な感じで、大人の仲間に入ったような感覚があった。
まだまだ赤提灯のお店が多かった時代の話だ。

今は疎遠になった私の親戚が当時話していたが、
「白木屋の大神会長とは、仕事を貰っているご縁から何回かお会いさせてもらったよ。」

「会長が言うには、白木屋店舗トイレの壁面や店の湯呑み茶碗に書かれている「親父の小言」は本当に大神会長家では会長の親父が大切にしていたものだそうで、いつもこの格言集を読まされていたそうだよ。」

「それで会長が言うには、自分はそれなりに苦労して生きてきたつもりだが今から顧みると、人生とは本当にこの格言の通りなのだなあと思う、人には親切にして自分は努力していくという姿勢が大切だ、と言っていたよ。」

と聞いた。
私もなるほどと思い、白木屋の湯呑みを一つ購入してたまにそこに彫られている「親父の小言」を今でも読んでいる。

格言は色々あるが、その中でも「決して」というキツイ文言が入っているものが一つだけある。
「博打は決して打つな。」

時間とお金の無駄という意味では、確かに格言の通りだと思う。
博奕にハマると当然お金が無くなるし、どん底まで落ちる事もあり得る。
そしてそこからの脱出を夢見て、ついには一発逆転を考えるようになる。

しかし人生も投資も事業もなかなか一発逆転というものが無く、コツコツ地道にしっかりと努力していく方が本当は近道なんだと私は思う。
そんな意味でも博打が大好きでハマってしまうのは、好ましいと言えないだろう。

私が特に心している格言は

「小商いもの値切るな」
「人の苦労は助けてやれ」
「何事も身分相応にしろ」
「不吉は言うべからず」
「万事油断するな」
「判事はきつく断れ」
「神仏はよく拝ませ」
「家内は笑ふて暮らせ」

辺りになる。

組閣の大命降下が予定さている菅官房長官が、消費増税に関して「やらざるを得ない。」と発言したようだ。
翌日慌てて「10年位は引き上げない。」とも発言しているが、国民の財布のヒモは更に固くなってしまっただろう。

MMT理論を考慮しないのなら増税発言になるだろうなあと感じてはいたが、まだコロナ禍が続いていて経済的苦境に陥っている人たちが増加しているのに、こんな不用意な事を発言するようだと景気を更に冷やしてしまう。

今重病で苦しんでいる人に「いずれあなたは運動不足だから、毎日筋トレと8キロマラソンを義務にしないといけない。」
と言うようなもので、しかし言われた当人は闘病中でそれどころの話ではない、みたいな感じだろうか。

それはさておき、帝国データバンクによると「姫路の不動産王」といわれる大川護郎さんの不動産保有法人が、銀行取引停止になり苦境にあるという事だ。

内容は、100億の負債が重荷になった点や新規に購入した物件の稼働率が低調だった点から、ここ数年位苦境に陥っていたという事が書かれている。

大川さんのやり方は、「モノポリー」の世界では妥当性がある。
ゲームの「モノポリー」を高校時に知って、友人とよく遊んだがこれは基本的に物件をドンドン購入拡大していきシェアを取れれば勝者になれる。

私は「モノポリー」で不動産投資の基礎を学んだ気がするし、頭の体操になるから今から顧みても「モノポリー」はよく練り上げられ考えられた素晴らしい人生ゲームだと思っている。

しかし「モノポリー」では突発的な税金や事故等以外は、恒久的な税金が発生しない。
だから物件取得だけ考えていけば問題がないのだが、ゲームと違い実社会では税金が発生してくる。

私は「フルローンでリタイアだ!」とか「借りるだけ借りて大金持ちだ!」みたいな話を昔からよく聞くが、税金はどうなるんだろうか?と思っていた。
税金が無いならそれらのやり方も一考に値するが、そんな世界はオフショアやタックスヘイブンだけではないだろうか。

ごくごく単純に計算すると、例えば個人で年間2000万円の賃料収入がある場合の税金・社会保険料は約600万円位になるだろう。
当然減価償却や各種経費を計算していない上記はかなり乱暴な数字だが、減価償却はいつかの時点ではゼロになる訳で、フルローンの場合だと「銀行への返済」「各種税金」「リフォーム代」「老朽化して賃料低下」という4重苦と闘わなくてはいけない。

大川さんは帝国データバンクの報道では触れられていなかったが、税金の重荷という部分が最大のポイントだったかもしれない。

5000室で100億の負債がある場合、収入は莫大だが税金もそれに比例して増大する。
だから銀行返済をしつつ税金を払うと、結構手残りが少なくなると思う。

こんな状況下で管理会社との送金トラブルや景気悪化で入居率低下など、何かしらのアクシデントが起きると大変だ。
突如として苦境に陥ったとしても不思議ではない。

私の場合で言うと、各種税金まで考慮するとどうしても「高レバレッジ不動産投資」がハイリスク過ぎて、手掛けられないなあと思ってきた。
うまく進めば莫大な資産が手に入るが、しかし何か一旦事があった場合は一転苦境に立たされる。

大川さんも、そんな意味では姫路で拡大をし過ぎた部分からの苦境と言えるのかもしれない。
今後また改めてうまく行くように願っているが、この事例は高いレバレッジをかける不動産投資家全体の戦訓になり得るだろう。

スタンリー・ドラッケンミラーはハイテク株の比重を下げていたようだ。
発表されていた開示資料から、Amazonなどを利食い売りしてきた状況が見て取れる。

それはそうだろう、ハイテク株の高い将来性はコロナ禍もあり更に加速しているが、だからと言って調整が入らず毎日高値更新を続けられるものではない。

昔からS字曲線とかS字カーブとか言われているグラフがある。
物事が世界に浸透していく速度を表しているグラフなのだが、Sの字の通り途中で窪みが生じる。

これは第1次や第2次ブームが起き、乱立→過剰供給等からくる調整や淘汰の時間帯を表していると思う。
情報革命の将来性は当然誰しも認めるバラ色なのは当たり前だが、その前に供給過剰からくる調整が行われて、改めてそこから更に世界的に拡大が続いていくかなあというのが私の考えになる。

例えばECセクターではAmazonに挑戦しているWalmartがなかなか面白い立ち位置にいるように思われる。
小売りとしても強いが、ECへの投資も巨額でシェアを少しずつ拡大させている。
そうなるとAmazon株は割高という事の蓋然性が案外高いという可能性も出てくる。

Amazon株やテスラ株もそうだが、米国ではコロナ給付金を貰った人たちが「ロビンフッド」口座を開設して、買い上がった部分も大きいだろう。
ドラッケンミラーはそれを見越して、利食いを進行させてきたという感じだろうか。

最近ハイテク株調整が進んでいるが、これで「ロビンフッド」で買っているオッドロッター達が青ざめて株をぶん投げるならば、もう少し調整がありそうだ。

しかし世界的低金利と金融緩和で他に投資のやりようもない訳で、いずれ結局はまた上昇する時間がやってきそうな気もする。

今は直ぐに中央銀行が介入してしまうので、株価の本格的調整が起こりにくい。
これでは仕込むのが難しくなってしまうが、秋は毎年調整が起こりやすい季節になるので、リサーチしながら待機しようと考えている。

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