私は、一番多く投資していた時期で(2年前以前)85世帯所有していた。

投資している場所は山手線以外にも、埼玉や千葉・神奈川・長野まで広範囲となっていた。

現在は縮小して、50世帯位まで減少している。
なぜかというと、リスクを低減させたいと考えたからだ。

特に、中途半端な郊外の賃貸経営リスクが年々高まるばかり、と感じていたので、大宮や所沢、小平、武蔵新城といった郊外の売却を進めていった。

現在は、投資金額でいえば山手線沿線に8割が集中する状況になっている。
なぜ山手線沿線の1棟物件投資を進めているかというと、やはり需要が段違いだからだ。

多少山手線から離れるだけでも、賃貸需給のバランスが崩れている場所が増加傾向にある。

例えば、東武東上線の各停しか停まらない上板橋や中板橋といった駅周辺は、ワンルームで3万円台からの価格帯になりつつある。
以前ならば、3万円台は坂戸や狭山の価格帯だったが、今や副都心近接エリアまで3万円台の波が来ているのだ。

西武池袋線でも、池袋から2駅の東長崎辺りから需給バランスが崩れているように、私には思われる。
椎名町の場合、池袋徒歩圏と強引に考えられるが、東長崎や桜台の場合は徒歩圏とは言い難く、電車圏内になる。
このような駅だと、賃貸需要が山手線沿線に比べ相当少なくなってきていると感じている。

外国人も含めてだが、マイナーな私鉄沿線に住むくらいなら、狭くても古くても山手線を選ぶ傾向が、年々歳々増加しているように思われる。
郊外に向かう電車にのるという、一手間が面倒なのだろうか。

以前ならば、単身でも本や荷物が多いから郊外で良いという人たちもそれなりにいたが、今は相当少数派なのだろう。
都心のワンルームの需要と郊外のファミリータイプの需給は、比較にならないほど違う。

郊外の2DKだと、埋まるのに半年以上かかるというのは当たり前だろう。
しかし山手線のワンルームならば、数週間で決まるのは普通な状況だ。

だから、私は山手線沿線に投資していきたいし、山手線物件は売却しないだろうと思う。
相続時にも、評価額が低減するから山手線沿線は相対的に有利だし、資産価値を保全しながら利回りを享受できるからだ。

今後、移民を更に拡大して受け入れるか、大地震等で軟弱地盤地域が嫌悪されるような状況にでもならない限り、郊外の賃貸需給バランスは崩れる方向にしかいかないのだろう。