私は分散投資の一環で総資産における配分上限20%というルールを作り、地方物件投資をしている。

資産の20%上限だから、これなら全損しても何とかなる範囲になっている。
地方は流動性がないので多額に投資すると売りたい時に売れなくなるリスクがあり、大変な事になりかねないと考えたからルールを作った訳だ。

きっかけは今から15年前の話になる。
私は中途で某会社のサラリーマンをしていた。
その会社の顧問税理士とたまに話をする機会があり、そこで地方投資も調べてみようという気持ちになった。

税理士
「私は地方物件も買っているんですよ。なかなか好利回りでしてね。」


「埋まるものなんでしょうか?あと行くのが面倒なイメージがありますが。」

税理士
「私は国定という所が好きで、複数買いました。お金が貯まると伊勢崎や国定、前橋といったエリアで買うんですよ。車なら東京からでも案外近いです。」


「国定って、渡世人で有名な国定忠治の場所ですか?行った事が無いので全然イメージが湧かないです。」

税理士
「車なら買い物便利ですよ。利回り20%位の物件がごろごろしているから、良いですよ。」


「資産価値は低くても回収が速そうですから、分散投資の一環ならば良いかもしれませんね。」

そのような会話がきっかけで私は伊勢崎とか前橋を調べてみた。
確かに利回りは高いが融資付けが難しそうだし、平坦な場所も多く後から競合がどんどん建つかなあという印象を受けた。

色々なエリアを調べていくうちに外房が良さそうだという事に気が付き調査を進め東日本大地震以降、余震がまだ続いている最中から地方投資を進めていった。

ナゼ伊勢崎とか国定より外房にしたかというと案外平坦な場所が少なく賃貸の需給バランスが取れていた、要するにアパートが多くないから供給過剰では無かったし、やり方次第では更なる高利回りが望めると思ったからだ。

国定では年利20%~25%位の物件がなかなか手に入らないし、賃貸の広告料やらリフォーム代も結構必要になる。
外房ならばリフォームは最低限で済むし、年利40%も夢では無さそうだと感じた。

そんな訳で外房(他にも長野とか関西圏でも投資した事がある。)
を地方の主力と考えて、投資を進めてきた。
今も2棟だけ残しているが、年利40%だしリフォームはさほどしないしそれでも埋まるから有難い。

外房物件のリフォームについては、私の場合本当に最低限に留めている。
副都心部の物件で不要になったモノを転用するのが基本だし、畳に至ってはほとんど替えない。

今はこんな感じで良いのだけれど、先行きはしかし暗雲が立ち込めている。
人口減少や高齢化社会、物件の老朽化など問題点が出てくるし、私自身も歳を重ねてくると行くのが億劫になってくる。

私がまだ20前半とかならば、おそらくどんどん頑張れるだろうにと思うが、現在の私はわざわざ外房まで行くのが面倒くさいという気持ちが強くなってきている。

しかし仮に今が「富国強兵、殖産興業」のような時代で、地方の発展がどんどん進むならたぶん私は一生懸命に拡大していくだろうと思う。
ヤル気が減少しているのは老化が進行している日本経済を鑑みて、先行きの暗さという部分が大きいからなのだろう。